2014年11月30日日曜日

白樺文学館にて 

11月28日金曜日のことです。

我孫子市には白樺文学館という素敵なところがあります。
文学館なのですが、柳宗悦の奥様が柳兼子という声楽家だったことで、
地下では彼女のCDが聴けたりします。
なんと、65歳とか80歳とかの録音があったように記憶しています。
日本の音楽留学の先駆けとも言える世代の、ドイツ仕込みのすばらしい歌です。
その兼子さんがお使いになっていたピアノがこちらへ寄贈され、
そのピアノを聴きながら文学館を楽しんで頂くために、
ピアノ演奏のボランティアが募集されていました。
私は、ちょっと遅れての応募でしたが快くお受け頂けて、その一回目となりました。

シューマン作曲「子供情景」から何曲か、
その間に挟んで、「もみじ」や「この道」・「愛の讃歌」など
歌の曲をピアノだけにしたものとバッハの小品をいくつか
というプログラムで、1時間ほどの演奏でした。

「なんだか体調が良くなった。こんなことあるんでしょうか?」
と文学館の方が仰るので、
「宮澤賢治のセロ弾きのゴーシュ、みたいな感じであるかもしれないですよね」
と言うと、「あ、そうですね。なるほど」というお返事がおもしろくて、嬉しかった。
音楽の力って、やっぱりすごくって、
私のピアノでも少しは役に立つことがあるのなら、ほんとにうれしい。

ピアノ科で音大へ入ろうと考えていたのに、声楽科で入ってしまった。
それがずっと気になっていて、
大学を卒業してから、まずピアノを習いに行ったぐらいです。
その先生がほんとにすばらしくて、大好きでした。
素敵な男性だったからだけでなく、本当の意味でピアノを習った感じがありました。
ほんとに素敵な音で、豊かな音楽を奏でる先生でした。
声楽科卒で、この先生に習えたこともかなりラッキーでしたが、
実は、高校の音楽の先生が私のピアノの音を変えてくれていたので、
本当にはこちらの方がラッキーなのかもしれません。
「あなたは歌うのだから、まず音質が美しくなければいけない」と。
ここで「音質」という耳の感覚を育てて頂いたわけです。
それが、声にも活かされている。
これを教えたかったのだろうな、とわかりました。
私は本当に先生に恵まれています。とても感謝しています。

「癒やされました」そう言って頂けて、ありがたいです。
音楽の力をできるだけ、そのまままるごと届けたい。
創った人々は、演奏する人を通り抜けた後の音楽を想像して創っているはずです。
このチームワークを乱さずに演奏できたら、最高だと思っています。

12月も弾きに伺います。
今回のプログラムも気に入っているけれど、ちょっとだけ変えようかな。

あ、そうそう。
最初から聴いていてくださった方が、
「だんだんピアノと仲良くなってきましたね」と仰った。
そう。「弾きやすくなってきた」と思ったところでした。
初めて弾くピアノですから、こんなことも起こります。
そして、それを感じ取ってくださって、それもうれしかったです。

なんだか、とても良い日だったな。
楽しかったな。






2014年11月18日火曜日

「良い姿勢の本当のこと」〜声のために〜

11月15日土曜日 「良い姿勢の本当のこと」ワークショップ
        「歌うひととき」
がお陰様で無事に終了しました。いつもありがとうございます。

今回のWSは、なかなか新しいチャレンジでした。
受けられた方々は、初めての方ばかりでしたが(通りすがりの方が2名も。。。)、
まず呼吸の仕組みを、映像やモデル(美穂さんお手製です!)を使って、
説明させて頂きました。
思ってもみなかった動きを、見つけて頂けたと思います。
そして、2人の方に自分の癖を緩めて、歌っていただく試みもできました。
個人的に、どうからだをセットしたらさっきよりの声が楽になるか、を
実践していただきました。
このキーワードが、「錯覚」と「遊び」です。
錯覚していることは気づいて修正し、
遊び分のある動きを作る、ということが大切です。
おそらく、このような講座はまだあまり見かけないかと思いますので、
みなさん、想像がつかなかったかもしれないですね。。。
それでも、勇気を持って参加いただいてありがたいことでした。
そして、それを聴講頂いた事もよかったです。
やはり声が変わると先にみなさんが反応してくださる。
これは、私が反応することより、ご本人にとっての効果が高かったりします。

いつも思うのですが、
あの日あの時でないと味わえない時間や空気があって、
それを一緒に経験しているって、すばらしいことですよね。

みなさんからの質問もすばらしくって、
どんどん本質的なことへ話しが深まりました。
次の準備のヒントにさせていただきますね。

「歌うひととき」の今回は、
もみじ〜小さい秋みつけた〜旅愁〜リンゴの歌〜遙かな友に
の5曲を、エピソードなどを交えつつ、みなさんで歌いました。
ここからご参加の方もいらして、
また今回は男声が入ることで響きが厚くなり、すばらしかったです。


私の講座では、自己紹介を1分で、とお願いすることがあるのですが、
なぜ1分かと言えば、こう時間設定をすると、ああ少しでいいんだな、
と思っていただけると考えているのですが、ふしぎなことに、
結構ご自身のいろいろな問題などをお話してくださる方が多いです。
もちろん、お名前だけでもいいし、お名前を出したくない方もいらっしゃいます。
(アンケートには名前が書いてあったりすると嬉しくなります。)
それぞれの想いがある空間なのだな、と襟を正す気持になりました。
たくさんで賑やかにする講座も楽しいし、その役目もあると思っていますが、
おひとりおひとりと向かい合って行く、と言うことの必要性も感じる講座となりました。

さて、次のイベントは年内最終です。
介護ホームへ、歌うサポートに伺います。
楽しみましょうね。





2014年11月9日日曜日

「声とからだ」コミュニティをFBに立ち上げようと思っています

「声とからだ」コミュニティーというのをフェイスブックにて立ち上げる予定です。
そこに書こうとしている文です。



先週、「大きな声が出ない」と言っていた学生の顔を見たら、
どうも歯を食いしばっている癖がある感じ。
「歯と歯の間をいつも2ミリに開けてみよう」と宿題を出してみた。
昨日の第一声から違っていたので、
「実行したんだね?」と言うとうれしそう。「楽でしょ?」
「ん、すごい楽」
「もう少し、慣らそうね」
「はい」
何と、顔も変化していた。アゴのふっくら感が取れて、
目がくっきり。。。
食いしばっていた影響は大きかったんだねえ。。。
いつもの習慣を変えるって、なかなか大変だったと思う。
えらかった。
ピアノはなかなか上手に弾くので、後は声。
保育士としては、どちらも大切なツールだね。
ピアノは練習が必要。
歌も練習が必要だけれど、声はいつもが大事。
習慣の影響って、結構大きく、良くあることでもある。
でも、練習しないで治るのよ。
いつもが大事。

2014年11月1日土曜日

そもそもなぜヴォーカルボディワークをつくったのか? のこと

ところで、今日はそもそも、のお話です。
なぜ、ヴォーカルボディワークをつくったのか?

実は私、歌の道については、リスタートをしています。
一度、止まったんです。止めざるを得なかった、訳です。
交通事故でむち打ちになり、半年治療しました。
「今日から歌っていいです」と言われても、昨日と特に変わっていない身体です。
でも、とりあえず歌おうとしました。
・・・あれ、どうやって息を吸うんだっけ?あれ、立つってどうするの?
声ってどうやって出すんだっけ?・・・

その日、歌うことはできませんでした。

私のリスタートは、ここからです。
新しい先生を捜すところから。
その先生は、筋肉のセット方から教えてくださいました。
今まででなかったことです。
でも、だんだん声が出てくると、
なにが足りなくて、何をしすぎていて、
また、私の考え方の何が違っていたのか、わかってきました。

ほんとのことがわかってみると、どうしたら速く上手になるかが気になります。
そうじゃなくてもリスタートです。
近道を探す。
それが、ヴォーカルボディワークになりました。
歌を習うって、見えない物を追いかけること、ともいえます。
ですので、感覚が大切になる。
感覚を覚えて行くことだ、とも言われるぐらいです。
指導も抽象的になることが多いです。
「大きな木になって。アルゼンチンから成層圏まで君のものだ」
「口の中は、大海原のように」
このような指導を受けて、「それだ!」と褒めて頂いても
「これか!」とはならなかったんですね〜  私の場合。。。

だったら、ほんとのことを知って、そのように使っていけばいい。
具体的がわかった後なら、抽象的もわかりやすい。
見えない感覚より、まず見える感覚をキープしよう。
レッスンを受けて、速く理解し、速くテクニックを習得し、それを磨く。
そうしないと、あっという間におばあちゃんになっちゃいます。
ずっと、素敵な声のおばあちゃんになりたいです。

ヴォーカルボディワークは、上手になる近道なんですよ。